こんな時どうする? ~成年後見人等には誰がなれるか~

精神に障害がある姉がいるのですが、悪質な訪問販売に狙われているようです。姉の財産をきちんと管理し、不要な契約等を結ばないように、妹である自分が成年後見人等になろうと考えています。

Q
成年後見人等になるには何か資格が必要でしょうか。候補者は必ず成年後見人等になれますか。
A

今回のご相談の場合、特に問題がなければ、妹さんが成年後見人等になることができます。特別な資格は必要ありません。
しかし、以下に挙げる人は成年後見人等になることができません。

  1. 未成年者
  2. 成年後見人等を解任された人
  3. 破産者
  4. 本人に対して訴訟を行ったことがある人

また、1~4に該当していなくても、候補者が必ず選任されるわけではありません。成年後見人等は、本人の心身の状態や、財産状況、候補者と本人との関係等、家庭裁判所が様々なことを総合的に判断し、決定します。例えば、親族間で本人の支援の方針等をめぐり意見が対立している場合や、本人に多くの財産がある場合等には、第三者の専門職(弁護士や司法書士、社会福祉士等)が成年後見人等に選任されることもあります。

平成26年の成年後見制度に関する統計では、親族が成年後見人等に選任された割合が35%、弁護士や司法書士等の専門職が選任された割合が65%でした。

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